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◆語彙編
形容詞●(「○○い」の形。否定形は「○○くない」)

 うんまい=(うんと)美味い。おいしい。
  ex.
  ・この自然薯うんまいで、食べてみん。
          (この自然薯、とてもうまいで、食べてみなよ)

 おーちゃくい=横着な。「横着」の形容詞化。愛知県近隣しか言わないようだ。

 おそがい=おそろしい。怖い。

 おっこい=きれい。→「けっこい」
  ex.
  ・今から朝シャンして、おっこくして仕事行って来らぁ。

 おとましい=もったいない。
  ex.
  ・みんなちょっと汚れたといって捨てるが、おとましい話だのん。
          (もったいない話だよねぇ。)

 きない(黄ない)=黄色い。
  ex.
  ・きないかんぶくろ、とっておくれん。
         (黄色い紙袋をとってちょうだい)

 けっこい=きれいだ。美しい。

 けなるい=うらやましい。

 こすい=ずるい。アンフェアで利己的である。
  ex.
  ・こすいことしたもんで、嫌われただげな。
         (ずるいことしたから、嫌われたそうだ)

 こんきい=しんどい。きつい。「東海の方言散策」によると「同じ動作をしてくたびれた時によく言った。根気がつづかないときにおコンキーと言った」とある。「根気」の形容詞化で「コンキナ」と形容動詞化している地域もあるとある。

 たるい=つまらない。おもしろくない。

 なるい=程度が緩やかである。もの足らない。

 にすい=能力が低い。

 にいやかい=にぎやかだ。
  ex.
  ・おしゃのボードはにいやかくて、けなるいのん。
         (賑やかでうらやましいね)

 ぬくとい=あたたかい。ぬくい。
  ex.
  ・あ〜、はよぉぬくとくならんかのん。
         (はやく暖かくならないかねぇ)

 ひずるしい=まぶしい。「日が苦しい」が語源か。

 ぶしょったい=不潔である。だらしがない。
  ex.
  ・ぶしょったい格好しとるじゃないわ。シャツをズボンの中にえれりん。
         (だらしのない格好していてはいかんぞ……)

 やぐい=質が悪い。もろい。弱い。

 やすい=易い。簡単である。平易である。値段が安いことを「安い」とももちろん言うが、「易しい問題」というところを「易い問題」という。
  ex.
  ・追試の方がやすい問題になっとるで、できなきゃあおかしい。
         (易しい問題になっているので……)

 らんごい=乱雑である。

 らんごくない=乱雑である。
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形容動詞●(「○○だ」の形)

 やっとかめ=久しぶり。

 ちんちん=風呂の湯などがとても熱い様子。
  ex.
  ・ちんちんの風呂に入ったあとのビールはほりゃぁうんまいぞん。
         (とても熱い風呂)
 とても熱く風呂の湯がわいたときに、「ちんちんの湯」というのは三河弁だろうかという疑問がある。なぜなら、手元の辞書では、「<<副詞>>「ちんちんと」の形でも使う」とあり、「1)鈴・鉦(カネ)などの鳴る音の形容」「2)鉄びんなどの湯がわき立つ音の形容」と説明してあるからだ。この「2)鉄びんなどの湯がわき立つ音の形容」という用例があると、「湯が熱い時」という意味での使い方と言えなくもない。ただ、「沸き立っている」ほどのことをいっているわけではなく、風呂にするには熱過ぎる程度でも「ちんちんの湯」と呼んでいるわけなので、三河弁としておく。
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動詞

 あーむく=仰向く。
  ex.
  ・あーむいて、そんな大きな口開けとるとゴミが入るぞん!

 あすぶ=遊ぶ。「あそぶ」が「あすぶ」に音が変化したと思われる。

 あたける=暴れる。散らかす。当たり散らす。

 いきる=蒸し暑く感じる。湿気を帯びる。標準語では「熱る(=熱気を帯びる)」というのもあり、「人いきれ」とか「草いきれ」などの熟語もあるが、梅雨時などに多用。
  ex.
  ・本当に午後からいきるのん。

 いのかす=動かす。「いのく」の他動詞。「動かす」→「いごかす」→「いのかす」。
  ex.
  ・この机、重いけどいのかせるか?
         (動かせるか)

 いのく=動く。「動く」が「いごく」に変化し、さらに「いのく」になった。

 うみる=蒸しあがる。(豊川市市田町で使用)    ※「うみんどる」「うみとる」などともいう。
  ex.
  ・芋がうみんどるで、お食べん。
         (蒸しあがっている)

 うむす=芋やもち米などを蒸す。    ※「うむさる」は受身で「蒸された」。
  ex.
  ・芋をうむしといたで、お食べん。
         (蒸しておいたから)

 えみる=ひび割れる。「えむ」の名詞形「えみ」が再度動詞化したものと考えられる。「えみがいる(入る)」「えみがはいる(入る)」などともいう。
  ex.
  ・そんな洗い方じゃぁお皿がえみるで、もっとやさしくやっとくれん。
         (お皿がひびわれるから)

 えむ=ひび割れる。「笑いをうかべる」という意味の「笑む」は、「つぼみがほころびる」や「(栗のいがや果実などが)みのって自然に割れる」という意味があり、この三番目の転用で、陶器やガラスなどがひび割れることを言う。名詞形は「えみ」
  ex.
  ・そんな洗い方じゃぁお皿がえむで、もっとやさしくやっとくれん。
         (お皿がひびわれるから)

 おしょる=折る。

 おらっせる=いらっしゃる。「おる」に敬意を加えた言い方。
  ex.
  ・設楽町の展示コーナーに蓬莱泉の酒造さんがおらっせるでのん。
         (いらっしゃる)

 かある=ひっくりかえる。「ひっくりかえる」の「かえる」のことで、「ひっくりかえる」ということろも「ひっくりかぁる」などともいう。
  ex.
  ・よろよろあるいとっただがのん、けっこう、うしろにかあっちゃっただに。
         (とうとう、後ろにひっくりかっちゃっただよ)

 かたぐ=傾く。共通語だと思っていたが、辞書に掲載がないので驚いた。方言と気づかずに使っている三河弁と言えるだろう。
  ex.
  ・おいこの梯子はかたいでおるで、しっかり持っとっておくれんよ。
         (傾いているので、)

 かたげる=傾むける。「かたぐ」の他動詞。
  ex.
  ・まぁちーとかたげとおくれん。ほうするとよぉ出るでやぁ。
         (もう少し傾けて下さい)

 かやす=返す。借りていたものを返す。来たものを戻す。
  ex.
  ・こないだ貸した本だけどや、いつかやいてくれるだん?
   まぁちぃとで読み終わるで、明日かやすでのん。
         (「返してくれるの?」「明日返すよ」)

 くすがる=つきささること。
  ex.
  ・足に、尖った竹の先がくすがった。
         (尖った竹の先が、足に突き刺さった)

 くすげる=つきさす。
  ex.
  ・この楊枝でくすげてお食べん。
         (突きさしてお食べなさい)

 くるう=戯れる。ふざける。
  ex.
  ・おまえたち、おおえでくるっとっちゃあいかんぞん。
         (居間でふざけて騒いでいてはいかんぞよ)

 こぞむ=(水底に泥などが)沈殿している。

 しとなるひとなる)=育つ。

 せる=する。やる。
   尊敬の意をあらわす造語成分としても使われる。
  ex.
  ・難しいことをいわっせる
         (難しいことをおっしゃる)
  ・裏庭におらっせる
         (裏庭にいらっしゃる)

 たける=怒って声を荒立てる。怒鳴る。共通語に「(けものが興奮して)ほえたてる」というのがある。

 ちみくる=つねる。

 ちみる=つねる。

 つくなる=うずくまる。※「つくねる(捏る=ごたごたと積み上げる)」の自動詞に当たる。
  ex.
  ・うらの女の子が道端でつくなっとったもんだい、声かけてやったじゃん。
         (道端でうずくまっていたので)
  ・そこいらじゅうに、のいだ服がつくねてある。
         (たたむことなく置かれている)

 とぎる・とんぎる=細いものの先を削って鋭くする。刃物などには「研ぐ」と言うのに対して、鉛筆などを「とぎる」「とんぎる」と言った。
  ex.
  ・しっかり勉強してもらおうと、鉛筆をたんととんぎらかしといたで。
         (鉛筆をたくさんとがらせておいたからね)

 ねがる=腐る。食物が傷む。
  ・このご飯ねがっとるらぁ。
         (傷んでいるんじゃないの?)

 のぐ=脱ぐ。衣服や靴などを脱ぐ。
  ・そこいらじゅうに、のいだ服がつくねてある。
         (脱いだ服が丸めてある)

 はさがる=挟まる。
  ・歯のあいさになにかはさがっちゃていやな感じだのん。
         (歯のすき間に何か挟まって)

 はさぐ=挟む。
  ・ドアに指をはさぐといかんで注意せりん。
         (指をはさむといかん)

 はさげる=挟む。挟んだ状態にしておく。
  ・しおりの代わりに葉書をはさげりゃぁいいのん。
         (葉書をはさんでおけばいいね)

 はでる=共通語は「はぜる」。破裂するの意。

 ひっかたぐ=「かたぐ」を強く言ったもの。「ひっ」は動詞の上について、語調や意味を強めるはたらきがある。

 ひっかたげる=「かたげる」を強く言ったもの。「ひっ」は動詞の上について、語調や意味を強めるはたらきがある。

 ひとなる=>しとなる。

 ふちゃる=捨てる。

 ほうちょん=「包丁」。ちょんと切るから「ほうちょん」と呼ぶだらぁか。カワイイ感じもするのん。

 ほかる=捨てる。

 ほかっておく=ほうっておく。すてておく。構わないでおく。共通語だろうと思っていたら、共通語は「ほっておく(ほっておけ)」であって、「ほかっておく」とは言わない。
  ex.
  ・あんなわがままなやつ、ほかっとけ
         (構うな)

 まる=大小便をする。 →コラム「ちょっとまってくる」
  ex.
  ・ちょっとまってくる
         (少し、便所行ってしてくる)
  ・しっこまってくる
         (おしっこしてくる)

 まぎる=曲がる。

 みえる=「いる」「いく」の尊敬語。いらっしゃる。

 やりからかす=「やりたいだけやる」「やりつくす」。「やり+ちらかす」から出来た語かとも思うが根拠はない。
  ex.
  ・やりたいだけやりからかして、そのまんまどこぞへいってしまっただやれ
         (やりたいほうだいやって)

 よがむ=ゆがむ。
  ex.
  ・この梯子(はしご)、よがんどるもんで、しっかり持っとってよ。
         (ゆがんでいるから)

 よばる=呼ぶ。「呼ばる」。点呼をするように名前を呼ぶときにも、「こっちに来い」と呼ぶときにも使う。その点で共通語の「呼ぶ」と差はない。
  ex.
  ・おかぁちゃん、おとうちゃんがうらのはたでよばっとったに。
         (うらの畑で呼んどったよ)
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副詞

 いじと=故意に。わざと。
  ex.
  ・いじとやった。
         (わざとやった)

 けっこう=しまいには。結局。
  ex.
  ・けっこう負けちゃっただに。
         (けっきょく負けちゃったんだよ)
 共通語の副詞「けっこう」は「まあまあそれなりに満足いく様子」をあらわしている。たとえば、「この味、けっこういける」などのように。三河弁では「結局」という意味で使うこともあるため、「けっこう優勝しちゃったじゃん」などいい意味にも使うが、「けっこうよかなくなったじゃん」などのように、悪い結果になった時にも用いる。


 たんと=たくさん。数多く。
  ex.
  ・たんと歩くためには、たんとお食べん。

 ちーと=ちょっと。少し。
  ex.
  ・ちーとだけだけど、お食べん。
         (ちょっとだけだけど……)

 ちゃっと=早く。急いで。
  ex.
  ・もう、遅れそうだから、ちゃっと支度せりん。
         (急いで支度をしな)

 どだい=(否定語と呼応して)とっても。どうしても。さっぱり。
  ex.
  ・どだいよかぁない。
         (さっぱりよくない)

 どさまく=数が多いこと。たくさん。
  ex.
  ・ほい見とぉくれん。釣れるかやぁと思っていってみたら、どさまく獲れたぞん。
         (たくさん獲れたよ)

 どーらい=とっても。ものすごく。「どえらい」の転か?
  ex.
  ・どーらい歩いた。
         (ものすごく歩いた)
  ・どーらい変な話だ。
         (とても変な話だ)

 はい=もう。はやくも。「もう」とくみ合わせて「もうはい」という言い方もある。
  ex.
  ・はい済んだのか。まっと遅くなると思っとっただに。
  ・なんだん、もうはい食べちゃっただかん。ほんとうに早食いだのん。
         (なんだ、もう食べてしまったのかね。本当に早食いだね)

 まっと=もっと。
  ex.
  ・まっとまっとたくさんの魚がおっただに。

 わりかた=わりと。わりあいと。
  ex.
  ・はなからほんとのことを言っとくとさいが、わりかたうまくいくじゃんやぁ。
         (最初から本当のことを言ておくと、割合とうまく行くんだよ。)
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名詞

 あんもう=団子のこと。

 うら=うしろ。   コラム「うらの掲示板」

 えみ=ひび。ひび割れ。「えむ」の名詞形。動詞化して「えみる」。また、「えみがいる(入る)」「えみがはいる(入る)」などともいう。
  ex.
  ・そんな洗い方じゃぁお皿にえみが入るで、もっとやさしくやっとくれん。
         (お皿がひびわれるから)

 おおえ(おーえ)=(家の中の)部屋。土間や台所ではなく、畳、板の間に関らず、履物を脱いで上がる部屋。居間。「お上(うえ)」か?。

 おっさま=「和尚様」。多用。「和尚さま」とか「お坊さま」とかまず言わない。   「おっさん」

 おっさん=「和尚さん」。発音に注意(笑)。「お」にアクセントを持ってこんと どたけられるでのん。

 おでえ(おでぇ)=(家の中の)部屋で座敷や仏間など、「おおえ」に比べて格が高い。

 おんし(おし)=お前。語源は「お主(ぬし)」ということであろう。
 「お前は……」と言うとき「おしは……」がちぢまって「おしゃ」となる。また、丁寧な意味をこめて「おしゃがた」 などとも使う。
  ex.
  ・おしゃ、わかっただか?
          (お前はわかったのか?)

 おぼと(おぼとう)=陽の当たっているところ。日向。

 かんこう=工夫する。「せる・する」などがついて動詞として使うことも多い。「勘考」と書いて、手元の辞書(学研国語大辞典)には、「<文語・文章語>(処置・方法などについて)よく考えること。考えをめぐらすこと。思案。」などと載っている。「文語・文章語」などを日常の会話の中で残しているタイプの方言。
  ex.
  ・なにか、いいかんこうはないだかやぁ。
          (何か、いい工夫はないものかなぁ)
  ・なんとかかんこうせるだのん。
          (何とか工夫するだねぇ)

 かんぶくろ=紙袋。

 きんにょう=きのう。昨日。

 ぐろ=隅(すみ)。端(はし)。縁(ふち)。
  ex.
  ・崩れそうであぶないで、ぐろでなくて、まんなかを歩きん。
          (道の端でなくて)

 けったー=自転車。語源は「けったくるましん」  →コラム「けったーで行く」

 ごっとう=カブト虫の幼虫。

 ごんた=原付きバイク(原動機付自転車)。50CCのけった−ということか。

 ごんどう=ごみ。芥。「子んとう」「僕んとう」などの造語成分であるんとうが、「ゴミ」に下接した「ごみんとう」から変化したものか。

 しょうたれ=だらしのない者。

 ざいしょ=「在所」と書く。一般には「都会をはなれた地方。いなか」とか「故郷。国もと。郷里」の意味で使われるが、三河弁では「嫁や婿などの出身の家」という意味でも使う。

 せど=裏。「背戸」と書いて「裏口」という意味の共通語があり、それに通じる。
  ex.
  ・せどのばぁさん。
          (裏の婆さん)

 せんだっき=「洗濯機」をこういう。

 だだくさ・だだくさん=とてもたくさん。
  ex.
  ・だだくさ歩いた。
          (ものすごくたくさん歩いた)
  ・やり残しがだだくさんあるぞん。
          (ものすごくたくさんあるよ)

 たわけ=愚かな者。間抜け。(「田を分ける百姓」が語源らしい)

 ちゃっくー=(教科書そっくりの)参考書。教科書ガイド。語源は「横着」。
    コラム「ちゃっくーを使う」

 ねーさん=女性に対する呼びかけの語。
 実の「姉」ではなくても、自分よりも年上の「嫁様」に対して、主に女性同士で使うことが多い。男が使っても悪くはない。   コラム「ねーさん、ねーさん……」

 ねき=「そば」。「わき」。
  ex.
  ・木のねき
          (木のわき)

 ねぶつ=おできのこと。根太(ねぶと)。「根太」=「はれもの」の俗称。

 のうのうさま=仏様のこと。神様のこともこう呼ぶか?

 ばんたび=毎回。
  ex.
  ・ばんたび同じことをせとるもんだい、なんか勘考はできんかやぁと思ってのん。

 ひぼ=紐(ひも)。

 ほうか=「放課」。「放課後」というのは共通語だが、授業と授業の間の休憩時間や昼の休憩時間を「放課」というのは全国共通ではない。三河部だけでなく、名古屋他県下使うから、「愛知県教育界の業界用語」とも言えるか。
  ex.
  ・昼放課は外で遊びましょう。
          (昼休み)
  ・放課中に音楽室に移動すること。
          (休み時間に)

 ぼっくう=やんちゃ小僧。

 みしろ=むしろ。筵(わらなどを編んで作った敷物)。

 やまが=山のあたり。この「が」は「わしゃが」の「が」と通じるようだが、詳しいことは不明。
  ex.
    (蒲郡に住む人が鳳来町に行って戻ってきた)
  ・わしゃ、今日山がへ行ってきただけどのん、まんださぶかったぞん。
         (山のあたりへ)

 よくどう=よくばり。「欲ばる」ことを「よくどうこく」というように使う。
  ex.
  ・よくどぉこいてそんなに食べると、あとで腹が痛くなるぞん。
         (よくばりして)

 わしゃが=わたしのうち。わが家。私のところ。

 わっぱ=輪。タイヤ。
  ex.
  ・後ろのわっぱがパンクせただやぁ。
         (後ろのタイヤ)
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●その他●
うんと(んと)

 ええと。話しだすときに、うまく言い出せないず、言いよどんでいる時に使う感動詞。

 ex.
 ・うんとぉ、あれは、確か、このあたりにしまっておいたはずだが……。
         (ええとぉ、あれは、確か。このあたりに……)
 ・うんとねぇ、明日、寄り合いがあるもんで、誰かかぁか来るように言っておくれん。
         (「ええとねぇ。明日会合があるから……」)

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おいなん

 おいでよ。
  ex.
  ・いっぺんおいなん。ごちそうしたげらぁ。
         (いっぺん、おいでよ。)

 「おいなん」は西三河で使われ、わたしの知る範囲では碧南地域で確認している。たぶん、西尾、安城あたりでも使われているであろう。東三河(蒲郡・豊橋・豊川・新城)では使われず、もっぱら「おいでん」となる。
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がり

 (○○さんの)ところ
  ex.
  ・「あのしゅうがりは もともと漁師だったでなぁ」
         (あの人のところは、もともと漁師だったからなぁ)

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たらわん

 足りない。
  ex.
  (たとえば何かを縛ろうとして紐が少し足りないときなど)
  「こいじゃちぃとたらわんなぁ。これじゃぁよかぁないか」
         (これでは少し足りないなぁ)

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ちゃ

 「ちゃん」のように、人名の後につけて、親しみをあらわす、一種の待遇表現である。
 ex.
 ・よっちゃ
         (「よっちゃん」……たとえば「良男くん」のこと。)
 ・すーちゃ
         (「すーちゃん」……たとえば「進くん」や「すみ子さん」のこと)

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……ねん》《あんねん》《こんねん》《そんねん》《どんねん》《ほんねん

 「あんなに」。以下、「こんなに」「そんなに」「どんなに」「ほんねん」「そんなに」

 ex.
 ・やぁと行っとらんだが、なんだんそんねん変わっただかん。
         (なんだい、そんなに変わったのかい。)

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やはい

 いい気味だ。「やーい、やーい」、「やーいだ、やーいだ」と囃し立てる言葉。
  ex.
  ・喧嘩した相手が、偶然机の角などに肘などぶつけて痛がっていると、
   「やはい、やはい!
         (やーい、やーい。いい気味だ)

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ようね》《ようじゃん

 ラッキーだ。自分たちに有利だ。勝負などしているときに、自分たちに有利な時にそれを誇るように言う言葉。
  ex.
  ・たとえば、メンコ(「ケン」とか「パンキー」などと呼んだ)をしているときに、
   相手のケン(メンコ)が小石の上にひっかかったりして、チャンスになると、
    「ようね! よぉ〜ね!」(ラッキー。チャンスだ。)
   ところが自分がうまくできず、結局とれないと、相手が、
    「よぉじゃん! ようねぇ」(ラッキー。ラッキーだ。)
   となる。

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んとお

 ○○たち。「ぼくんとお(僕たち)」、「わたしんとお(私たち)」、「うちんとお(私たち)」、「おれんとお(俺たち)」などというふうに使う。だが、第1人称ばかりでなく、「あんたんとお(貴方たち)」とか、「子んとお(子どもたち)」、「人んとお(人たち)」、「先生んとお(先生たち)」などと、人を表す名詞にも使う。

 「んとお」は「ん」と「とお」に分けられる。
 「ん」は「僕んち」、「君んところ」などにも使われる格助詞「の」の変化したものだろう。
 「とお」は「等」を当てて複数を示すとも思うが、詳細は不明。また、「ぼくら」、「わたしら」の「ら」と同じように思うが、「俺らんとお(おれらたち)」、「うちらんとお(私らたち)」などと「○○ら+んとお」という形でも使われることもある。
  ex.
  ・ぼくんとおが遊んどると、急に蛇が出てきたじゃん。
         (僕たちが遊んでいると)
  ・うちらんとおのせいじゃないに。
   あの子んとおが先に叩いてくるもんだで、いかんじゃん。
         (私たちの責任ではないんだよ、あの人たちが先に叩いたのがいけなんだ)
  ・いい子んとおだで、飴玉でもやるだかやぁ。
         (いい子たちだから)

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BGMは須釜俊一氏のフリーMIDIを使わせていただいています。紹介して謝意を表したいと思います。